Reading For Pleasure

読書日記、ときどき食日記

06« 2017 / 07 »08
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

ブラック・ウィドウ / ダニエル・シルヴァ 

おおおぉぉぉぉぉぉ、これを待っていた!
4月の翻訳ミステリー大賞コンベンションでの版元対抗ビブリオバトルでは、「その犬の歩むところ」をはじめとした話題作に後塵を拝してしまったが、わたしは「ブラック・ウィドウ」に入れたもんね。
いや、「犬」も超よかったけども。

 

翻訳ミステリ界でも読書会でもちっとも話題にならないが、わたしは声を大にして世間に訴えたいのだ。
ダニエル・シルヴァは面白い!と。

初ダニエル・シルヴァは、「亡者のゲーム」だった。この出版不況の最中、ハーパー・コリンズ・ジャパンが爆誕し、そのときに目玉として出された本だ。ありがたいことにこの出版社は最初から文庫なばかりか、電子版も同時に出してくれる。

この「亡者のゲーム」にハマってしまい、過去出ているものは全て(図書館で借りて)読んだ。
なんたってガブリエル・アロン・シリーズは本書「ブラック・ウィドウ」で16作目(たぶん)だ。
わたしは長い物語は嫌いではないが、代わり映えのないネタで延々と続くシリーズものは概して好きではない。特に刑事ものとか。でもこれは例外。

16作も出た後で今から読めっていうの?と諦めモードのあなた。。。
全然、問題ないです。
なんなら「亡者のゲーム」「英国のスパイ」もスキップしても大丈夫。良作というのは大抵の場合、そういう風に書かれている。ただ、上記2作は文庫で電子版もあるし、何より面白いので強くオススメする。個人的には「英国のスパイ」のケラーが一番好きなキャラだったりする。

そもそも、ガブリエル・アロンを主人公としたこのイスラエルのスパイのシリーズは、別の版元から日本刊行されてはいた。が、それまでのものは全て単行本。しかも、シリーズ全ては出てない(苦笑)というかそのうちの数冊しか出てない。大人の事情というやつかなぁ???

同じスパイものでも、慣れ親しんだ英国はもちろん、ボーン・アイデンティティやMIPなどでおなじみのCIAとは異なり、イスラエルは日本人にとってあまりに縁遠い。一般読者にとっては食指も動きにくいのだろうから、版元の事情もわからなくもない。

Eiffel-Tower.jpg 

不幸なことに、本書執筆時にブリュッセルの連続爆破テロが起きたそうだが、物語もパリでの大規模爆破テロに幕をあける。狙われたのは、ユダヤ人保護組織のビルで、犠牲者の中にはその組織の主催者である女性ハンナも含まれていた。
彼女とゴッホの絵を介し面識があったガブリエルは、フランス当局の要請もあり捜査に手を貸すことに。実行犯は、ISISのメンバーで黒衣の未亡人(ブラック・ウィドウ)だった。ブラック・ウィドウとは、生まれ育った西欧諸国を捨ててISISに参加し、戦闘員と結婚して未亡人となる女性たちのことだ。彼女たちは戦闘で死んだ夫の復讐を誓っている。
実行犯の背後に、サラディンという名の謎の男の影が。ガブリエルは、サラディンの身辺を探るため大胆な策に出るが・・・

 israel1 

世の中のことを知りたいのであれば、本書ほどよい本も他にない。
まず、あんなにもイスラエルは好戦的なのか?ISISは何をルーツとし、爆発的に勢力を拡大したのか。なぜ西欧諸国で次々とテロを起きるのか?その背後ではどのような思惑が交錯し、どのようなことが行われてるのか?
もちろん、小説は小説。再三著者が前置きしているように、これはあくまでフィクションに過ぎないし、ガブリエル・アロンという人物も存在しないのも重々承知だ。しかし、ユダヤ人とイスラエルという国をとりまく背景についてはほぼ事実に即しているといって過言ではないと思う。

作中、ISISが「首都」とするシリアのラッカの様子が事細かに描かれているのだが、その様子には言葉を失う。曰く、水道も常時断水中、電気もなく、調理するためのガスもない。かつて子供たちが遊んでいたナイーム広場では、切断された首が並び、その上からシリア軍による爆弾が降り注ぐという。たぶん…この描写に誇張はない。

伝説のスパイにして美術修復家というガブリエルの特異なキャラも魅力的なのだが、このシリーズの良いところは、冷徹な目で、複雑極まりない各国の事情を解き明かそうとしている点にある。
ただ本書の視点はユダヤ人のそれであり、西欧諸国のジャーナリズムとは違う角度から描かれているので、時々、容易には納得しがたいものもあるのも事実だ。
ルトワックの「戦争にチャンスを与えよ 」で主張される論理に納得し難いのと同様に。理不尽な虐殺を体験したことのない私(たち)日本人はこの種のことに甘いのだろうなぁ。それは幸福なことだけど。

ところで、私は常々ユダヤ人が世界を動かしている説を信望している。トランプ大統領だって、胃パン的にはラストベルトのヒルビリーが主な支持層と言われているが、実はウォール街だって味方している。その実、米国の株価は絶好調。それもこれもイヴァンカさんの夫がユダヤ系だからで、そっちの引きも大きいのだろうなぁと邪推したり。
しかし、良きにつけ悪しきにつけ優秀な民族である反面、シルヴァを読んだり、イスラエル情勢などをウォッチしてると、ユダヤ人の背負う荷はあまりに重い。
「ユダヤ人とアラブ人は憎悪と血と犠牲によって結ばれいて、敵対する隣人同士として共存していくしかないという罰を与えられている」とガブリエルを通しシルヴァは言っている。

次に旅行で訪れたいのはイスラエルかアイスランド。
アイスランドは村上春樹の「ラオスにいったい何があるというんですか?」 という紀行文集を読んだからで、イスラエルはずばりダニエル・シルヴァの影響。
夢がかなうのはいつになることやら・・・


  


  

 

 


  無料ですぐ貯まる!ポイントサイトすぐたま



関連記事

category: スパイ・冒険・ハードボイルド

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

2017/07/26 Wed. 20:05 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

偽装死で別の人生を生きる / エリザベス・グリーンウッド 

「偽装死で別の人生を生きる」とか、フィクションではしばしばあるが、現代社会で可能なのだろうか?

別の誰かになる、というのは実は誰しも密かに憧れていることでもあるが、本書の著者はこれを大真面目に検討していた。なぜなら、ラストベルトの片親家庭に生まれた彼女は、大学進学のために莫大な奨学金ローンを抱えていたからだ。
この奨学金ローンは通常の負債と異なり、自己破産してもなくなりはしないのだという。今、日本でもこの奨学金の返済に苦しんでいる人が増えているというが、学費がバカ高いアメリカの奨学金ローンは桁が違う(いずれ日本もそうなるのだろう)。

学校を出て人生これからというときに、既に10万ドルもの借金を背負い、月々返済し続けているのにもかかわらず元金がほとんど減らないという。裕福な同僚を尻目に、自分は返済に四苦八苦しなければならないことを思うと、何もかもから逃げ出したくなるという気持ちもわからなくもない。
先進国の貧困の苦しみは相対的なものだが、相対性こそが幸福感を決めたりするのだ。「金持ちの隣人がいるほど自殺率が高まる」という研究結果もあるというくらいだから。

ところで、「偽装死」で別の誰かになって生きようと決意する人の主な動機は、カネと暴力の二つに分けられるという。
前者はいわずもがな。後者は女性に多くDVから逃れたい場合だ。
そして、意外なことに「偽装死」だけでは米国では法には触れないという。ただし、この「偽装死」により別の誰かになりすましたり、ましてや生命保険金をせしめようとすれば、話は別だ。

us-dollars.jpg 
実際に「偽装死」をし失踪した人、失踪請負人、それを暴く人へのインタビューはリアルでとても面白い。本書にでてくる失踪請負人は、「完全履歴消去マニュアル」の著者の一人としても有名なF・アハーンである。
アハーンの本はライフハック日本版に簡単にまとめられているので、ご参考までに。

1、身元をあいまいにする 
2、社会的繋がりを最小限にする 
3、カードは使わない。現金払いが原則 
4、とにかく嘘で身の回りを固め、偽の情報をばらまく
5、資産管理をする会社を設立する
6、やる気と強さがなければ、失踪すべきではない
 
日本と米国では事情が異なるため、参考にはならないという人もいるが、わたしは基本は同じだと思う。物件は資産管理会社の法人契約にすればいいし、出国しなければパスポートも必要ない。戸籍や住民票が必要とされるシーンは限られている。ただし、これをクリアするためにはそれなりの資金が必要だが。
動機の多くは金だというのに、その金がないと「失踪」も「偽装死」もできないというこの皮肉…

ところで、本書中、「失踪」と「偽装死」はごっちゃになっている間もあるが、両者は本人にとっても残された者にとっても異なる。「偽装死」ならば諦めるだろうが、「失踪」なら家族はずっと探し続けるかもしれない。
「失踪」ならば、もしかして元サヤに戻れるかもしれないが、「偽装死」の場合、果たして騙された家族は受け入れてくれるだろうか。

幸いなことに私自身は今の所、「偽装死」も「失踪」も必要はないが、もしも自分が今SNSで自分の妻から猛攻撃を受けている某俳優だったら偽装死もしたくなると思う。「失踪」だと諦めてくれないだろうし。

「偽装死」に成功したという人は本書には出てこない。著者が見つけられなかっただけで成功者もいるのかもしれない。
著者は、「偽装死」された家族にもインタビューしているのだが、そのダメージは大きい。それは親兄弟友人を騙し、一切合切の人間関係を断ち切るということなのだから。

Philippine.jpg 
結論からいえば、自らの死亡証明書は想像よりもずっと簡単に入手可能だ。フィリピンやそれに類する政治機構が腐敗した地域に赴き、プロの手を借りて死を偽装しさえすれば。
日本で暮らすという選択肢を捨てれば、物価の安いフィリピンなどの第三国でそのまま死亡したことにし、生きて行くということもできるかもしれない。
もしかして、実際にそうしている人だっているのかも…

充分面白かったが、やはり実際に「偽装死」しているという経験者の話が聞きたかったかなぁ…
彼(彼女)が今何を思い、どう暮らしているのかが知りたかった。
まぁ、そういう人は決して公の場に出ることがないからこそ、それに成功しているのだろうけど。
DNAレベルで人間は社会的な動物であるというが、その全てを断ち切っても幸福でいられるのか、それが知りたかったなぁ。

  
関連記事

category: ノンフィクション・新書

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

2017/07/24 Mon. 18:33 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

猿神のロスト・シティ 〜地上最後の秘境に眠る謎の文明を探せ / ダグラス・プレストン 

ついに梅雨明けするようだ。
毎日バカみたいに暑く出かけようという気力を奪う。
気力だけでなく先立つものもない
あ〜あ、早く秋にならないかなぁ。
といっても、最近はもはや春も秋もなくなった( /ω)

せめて本で探検気分でも味わおうじゃないの、ということで読んでみた。

本書は、南米ホンジュラスの未開の地、モスキュア地方に眠る古代都市、猿神王国(シウダー・ブランカ)を探す考古学ノンフィクション。


著者のダグラス・プレストンはアメリカ自然史博物館のライター兼編集者で、ナショナルジオグラフィックの記者として、猿神王国探検に同行している。ミステリーファンにとっても、リンカーン・チャイルドと共著で馴染みがあるだろうか。

     

ホンジュラスと言われても、南米のサッカーとかが強い国かな?というくらいで、どこに位置するのかすら知らなかった。
当然治安も良くはないだろうとは思っていたが、世界で最も殺人率の高い国だそうで…。しかもモスキュア地方の熱帯雨林周辺は麻薬カルテルが牛耳っており、世界の辺境のホンジュラスのなかにあってもっとも辺境の地だという。
もう聞いただけでね…普通の日本人には一生縁のない国だろう。

honduras-flag.jpg 

だが、このグーグルアースな時代、地図にも乗せられていない未開の地というのはワクワクする。
アマゾンの秘境や、ニューギニア高地でさえ時期によっては地元民が利用していたり調査隊が立ち入ったりしているが、本書に登場するモスキュア地方のジャングルは正真正銘の秘境、地上最後の人跡未踏の地だ。そんな山中の苛酷なジャングルのどこかに、未発見の大規模な遺跡があるという。

その伝説の"白い都市”シウダー・ブランカは、その北に位置するマヤとは異なる文明都市だ。
"白い都市" シウダー・ブランカと言われるのは、白い石で作られた都市だったからで、表題にもなっている「猿神」は、この文明が猿の巨像を神として崇めていたからだ。
猿神王国は、ホンジュラスの先住民には「禁断の地」として恐れられていた。曰く、そこに立ち入れば悪魔に殺され二度と戻っては来られない。
峻険な山々と、雨、毒蛇、ジャガー、鬱蒼としたジャングル、熱帯雨林特有の病気に阻まれたこの広大な地は、初期の地図には「地獄の門」と記されていたともいう。
しかも、約8万平方キロメートルに及ぶこのモスキュア地方のどのあたりに、遺跡があるかすらわからないのだった。

Honduras monkey god 

探検のブレイクスルーは、一人の映画プロデューサーの情熱と、"ライダー"と呼ばれるハイテクレーダー装置だった。
スティーブ・エルキンスが猿神王国の噂に魅せられ、初めてホンジュラスの地に足を踏み入れたのは1994年。彼はこの最初の試みで、曰く「白い都市のウィルス」に感染してしまい、生涯の使命を見つけた。その一方で、ジャングルをあてもなく探検することの無意味さを感じ、もっと系統立て、歴史研究とハイテクの両輪でこの探検を行うべきだとも考えた。

従来のインディ・ジョーンズ的探検を期待した方は、ハイテク機器を駆使したこの探検は物足りないと感じるかもしれないが、安心してほしい。世の中には綺麗で安全な探検など存在しないのだから。どの辺りに遺跡があるのかがわかっても、実際に人が足を踏み入れないことには遺跡を見つけることはできない。
モスキュア地方の鬱蒼としたジャングルやその危険性のみならず、ホンジュラスという国の危うい政治情勢も相まって、ナショナルジオグラフィック誌に猿神王国発見の記事が掲載されたのは、2015年になってからだ。→netgeo日本版

Douglas-Preston.jpg 

この「探検」も読ませるが、もっと読ませるのは「発見後」のことだった。この発見に参加できなかった考古学者たちから猛烈な批判と非難が寄せられたのだ。
そして、著者も含めて探検隊のメンバーの半数が熱帯特有の病気に罹ってしまう。マラリアに次いで致死率の高い寄生虫病のリューシュマニア病だった。世界で千二百万人が罹患し、毎年6万人もの人が死んでいるというのに顧みられることのない病気だ。これという治療薬もワクチン開発もない。なぜならこの病に罹患するのは熱帯雨林に住まう貧しい人々なので、製薬会社にとってメリットがないからだ。

時に、ジャレド・ダイアモンドの「文明崩壊」「銃・病原菌・鉄」を引用しつつ、著者は考古学が持つ意義について考えさせる。この本は単に冒険読み物としても面白いのだが、それ以上の存在に押し上げているのはこの点だ。
考古学は、私たちに環境破壊、不平等、戦争、階級間の分断や搾取等々、多くを語ってくれる。
マヤ文明のコパンが滅びたのは、環境破壊と増大した王族の怠惰と無能が相まったためだと言われるが、それは今の世界も同様なのではないか。著者は王族や神官を、極端に剛学な報酬を得ているCEOに喩える。こうした階層化がうまく機能するのは、社会の各成員が自分は社会の一部で重要な役割を担っている価値ある存在だと信じる限りにおいてだというが、現代社会においてはどうだろう。
またマヤと異なり、モスキュアの猿神王国はある時突如として消滅したと考えられるそうだが、それは極めて致死率の高い病原菌によるものとも考えることもできる。そして、免疫学者はかつてのスペイン風邪のような病気の大流行はいずれ起こると考えているという。
永遠に栄えた文明は一つとしてない、という最後の言葉は非常に重い。

  

    

    

 


無料ですぐ貯まる!ポイントサイトすぐたま
関連記事

category: ノンフィクション・新書

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

2017/07/19 Wed. 17:41 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

麹町 de ランチ 

夏休みに入ったこともあり、ちらほら大きなスーツケースの方を見かける。
どこにバカンスなのかな?
いいなぁ・・・

私は夏はどこも予定はなし。
皆がお出かけのハイシーズンは、混むし、何よりお高いので出かけられない(笑)
横浜から出ずに「暑い、あつい あづい」といって過ごすのだ。


ただ、食欲だけはある。
ということで、所用ついでに友人とランチ。

IMG_12782017071501.jpg 

お昼からきちんと白いテーブルクロスのお店なのに、お昼はサービス料なし!
夜は夜で素敵だろうが、お昼はお得感がある。

この日は、前菜、シェフ特選の魚料理、シェフ特選の肉料理、デザート、コーヒーのコースをチョイス。

まず、パンが運ばれてきた。
二人分とはいえ、結構な量(笑)
IMG_12792017071502.jpg 

袋にはかわいいお店のロゴが入っている。
どこかのパン屋さんに、このお店用に焼いてもらってるのだろう。
IMG_12812017071503.jpg 

余ったら持ってかえることもできる。
IMG_12862017071506.jpg 


前菜はいくつかある中からチョイスできる。
私は「ホタテと夏野菜のテリーヌ」
IMG_12832017071504.jpg 
あまりよく撮れてないけど、夏らしく爽やかなビジュアル。


友人はフォアグラのパテ
IMG_12852017071505.jpg 
少し味見させてもらったが、かなりお酒が効いていた。

話題は、やっぱり今お騒がせのあの女性のこと。
お金があるんだから、知り合いのおばあちゃんのお宅やカプセルホテルなどに潜伏せず、もっといいホテルにお籠りすればいいのに、、、とか、
お金あるんだから、あんなみっともないことをせずとも、いくらでも気晴らしの手段はあるでしょうに
、、、とか (爆)

そして恒例の自分だったら何をしたいかに話は及ぶ。
友人は有名指揮者のパトロン。こ、高尚すね…
私は冬は北半球で夏は南半球で、暑さを避けて暮らしたい(爆)


魚料理は、マトウダイのムニエルのレモンバターソース
IMG_12922017051598.jpg 
キメの細かなパン粉がかかってて、カリっとした食感に、
レモンバターソースの爽やかな味付け。


お肉は、和牛の頬肉の赤ワイン煮込み、マッシュポテト添え
IMG_12962017051509.jpg 

中はこんなゼラチン質で、噛まずに飲み込める柔らかさ。
IMG_12982015071510.jpg 



甘党さんには嬉しいワゴンサービスのデザート
このなかから、どれでも選べるシステムで、これは全コース共通。
なかには6種全部召し上がる方もいらっしゃるのだとか。
IMG_13002017071511.jpg 


ほんの少しづつのつもりで、お願いしたのだけど
結構な量だった・・・
IMG_13052017071512.jpg 

どれも、美味しかったです。


無料ですぐ貯まる!ポイントサイトすぐたま
関連記事

category: 横浜&東京レストラン

thread:  - janre: ブログ

2017/07/16 Sun. 08:06 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

「その犬の歩むところ」読書会! 

豪雨の九州では、未だ安否確認の取れない方も大勢いらっしゃるとか。ご無事を願うとともに、被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

横浜は猛暑。そのなかボストン・テランの「その犬の歩むところ」読書会に参加してきた。

参加者はいつもより少々少なめの11人。
場所はいつものカラオケ屋だが、久々に雑談だらけなゆったりした読書会だ。

普段、横浜読書会は猫派に押されているので、「犬」が主役の本はどうなのかなぁ?と思っていたのだが、思いの外、犬派も少なくもないことが判明。
(ハムスター派、鳥派などもいた!)

また、「神は銃弾」以来の熱心なテラン・ファンも多かったということで、、、

平均点は10点満点中、8点!
最高点は10点(3人)、最低点は4点。
一部を除き、全般的には高評価な結果になった。

lZvyoQEMyuDDiwV1499569165_1499569405.png 

IMG_1272.jpg 

※以下、ネタばれあります。。。



まず、良かった点から
*ギヴ(犬)が死ななくて良かった
*犬を下手に擬人化していないところが良い
*読みやすい
*薄さがいい(←そこ(゚д゚)?!)
*人間に感情移入させない割に、キャラが立っている
*犬も人も魅力的
*砂漠の空気感や光の表現に魅せられた(P17あたり)
*音楽的(ギブが旋律で、人間が伴奏)
*911以降の傷ついたアメリカとそこに暮らす人々がよく描かれている
*悲劇的要素がありながら希望が描かれている


高得点とはいえ、そこは横浜読書会なので、、、
マイナス要素も多く、、、手厳しいご意見も多数。

*ジェム(兄弟の兄)も救ってあげてほしかった
*ルーシーとイアン、両方殺してしまう必要はなかったのでは?
*犬が好きではないので、感動ポイントゼロだった
*テラン節が足りない
*犬を手掛かりに登場人物がどんどん入れ替わり焦点が変わっていくので、腰が座らない
*綺麗事すぎる
*「この犬をご覧」にムカついた
*アメリカ人(進化論を信じていない類の)ではないので理解できなかった
*最後の一文は蛇足


犬が好きじゃないから感動できないことについては、「以上終了」なので置いておいて・・・(苦笑)


好みが割れたのは、物語が「通常の語り方では語られない」その手法だ。
本書では、ギヴという犬の足跡を辿り、"神の視点"で語られていくのだが、主人公は犬といえども犬ではなく、登場人物も次々に登場しては去っていく。
今までのテランの作風は、一人の人物に焦点を当てじっくり描いていくものだったので、次々と焦点が変わってしまうのは物足りなかったという人も。
逆に、誰か一人に焦点が物語を通して当たっていなくても、別の語られ方というのもあるわけで、これはこれで良いのではないかという声もあった。曰く、「日々の暮らしこそが人生」というわけだ。

いうなれば、単焦点レンズが好きか広角レンズが好きかの差だろうか。ちなみに、料理は単焦点で上が広角。
私自身は、物語自体がディーンが書いたという体をとりつつも「神視点」で描かれていることから、神話的なイメージを持った。神話もまた神が書いたのではなく神のなしたことを人間が書いたもの。
好みの問題はあれど、著者は今回「個の苦しみ」ではなく、より大局的な「アメリカの苦しみ」を描こうとしていることからの広角レンズだったのではないか。



そして、意外に人気キャラだったのがジェム
ジェムとイアンの二人は共にミュージシャンを目指し(しかし、窃盗などを繰り返して)夢を追っていたが、あることがきっかけでイアンを殺してしまう。神話的といえばここも神話的で、彼らの関係性はそのままカインとアベルだ。
犬がすれ違うことで登場人物が救われるのであれば、極悪人たるジェムこそ救ってあげて欲しかったという声は大きかった。
キリスト教などの一神教の神は結構厳しいのだけれども、、、
…悪人なおもて往生す、なのかな?(笑)

Doors.jpg 

もう一つ、争点となったのは覆面作家ボストン・テランの人物像だ。
ドアーズがでてくるところからして、60代くらいなのは間違いないし、おそらくアメリカ中南部在住。インテリ層に見下されがちな「進化論を認めない」地域だろう。

人種的にも黒人ではなく白人という感じだが、テランの信仰する神はキリスト教なのだろうか。
物語の最後に加えられている「神話」や、犬をこれほど神格化するのは、もしかしてネイティブ・アメリカンの信仰なのではないかという目からウロコなご意見もあった。
先住民の血を引いているか否かは別としても、オジブワの血を引くオコナー・シリーズを書いているウィリアム・K・クルーガーに少し雰囲気が似ているような気もした。

また、テランの性別については、私は女流作家のあの特有の臭いは感じなかったので、男性ではないかなぁ…と思うのですが、男性陣は一様に女性だと言い切っておりましたです、はい。
終始覆面を貫くのか、どこかの時点で明らかにするのかわからないが、今後の展開が待たれる。果たしてどっち?


最後に…作中にはハリケーン・カトリーナの惨禍が描かれていたが、日本ではちょうど九州豪雨の最中。
今回の豪雨被害に見舞われた地域はご高齢の方も多く、東京や大阪、また福岡などで、親御さんの身を案じている方も多いことだろう。この日も九州出身だという方もいらしていたし(幸いにも被害はなかった地域らしい)
一日も早く、安心して生活できる日常が取り戻せますように・・・

      
関連記事

category: 読書会

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

tag: 読書会  文庫 
2017/07/10 Mon. 15:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top