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読書日記、ときどき食日記

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春から夏、やがて冬 / 歌野晶午 

歌野晶午とえいば、あの『葉桜の季節に君を想うということ』。
もう何年前だろうか、「このミス1位」をとり話題になった。1位というのには異論があったものの、あの叙述トリックは新鮮だった。
だから、この新刊にもそれなりの期待をしていた。でも、率直にいってがっかり
少なくとも、私の趣味ではなかったかな…。

主人公は平田という50絡みの男性だ。ある事情から東京を離れ、地方都市吉浦(架空の街)でスーパーの保安部長をしている。
ある日、平田は万引犯の女、ますみを捕まえる。”プリン”状態の茶髪、スウェットに安もののダウンという貧しげな女が盗んだのは菓子パン、おにぎり、ジュースだった。ぱっと見はくたびれた中年に見えたが、免許証をみれば、まだ20代前半、もしも平田の娘が生きていれば彼女と同じ年だ。
そのせいもあって、結局平田は警察沙汰にせず女を返してやることにした。そして後日、公園で昼食をとっていた平田の前にまずみが礼と侘びをいいに現れる。そして、それを機に平田は、食うにも困っているに金銭支援をしてやるようになるのだが…


「ラスト5ページで世界はひっくりかえる」「到達した小説世界」というキャッチはどうなの?
この宣伝文句は全くもってよろしくない。JAROに言いつけちゃうよ?!
「ひっくりかえる」というのは嘘ではないが、どんでん返しされた事実は"事実"とは言えない。

この「絶望と救済のミステリ」は私にはイマイチ…。
遺族の苦悩と絶望はもう使い尽くされたモチーフだし、似たテーマの秀作は既に多くある。

この小説をして歌野晶午は新たな境地とやらに”到達した”のか?といわれたら、それは違うといってくれなければ、困ってしまう。



春から夏、やがて冬春から夏、やがて冬
(2011/10)
歌野 晶午

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category: ミステリ/エンタメ(国内)

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

2012/03/04 Sun. 12:30 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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