Reading For Pleasure

読書日記、ときどき食日記

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セルフ電子出版本『Gene Mappaer』の衝撃! 

日本でもKindle が発売になった。きっと今年が日本の「電子書籍元年」ということになるんだろう。ところが、この日本版Kindle、私が様子見しているうちに品切れに...。
US Kindle を持っているのでその利便性は知っていた。ならばなぜ”様子見”していたかというと、第一に、当面日本版のコンテンツはしょぼいんじゃないかと思っていたからだった。大手出版社はこぞって電子化に抵抗していたみたいだし。私にとっては、新刊が読めなければ意味がない。
第二に、日本語版のコンテンツは、US Kindleからでも買えるかもなどと甘いことも考えていたからだった。色々と調べてみたけど、これは出来ない仕組みになっているみたい。US Kindleにも一応日本語フォントも入ってて、青空文庫なんかは読めるのに、Amaも結構ケチだよね。
案の定、Kindleストアには新刊は少なく、これじゃ買わなくてもいいか、と思っていたのだが、豈図らんや。
何故かといえば、New Commer の存在ゆえ。何と言ってもKindleは誰でもセルフで出版することができる。(livedoorブログの「EPUB書き出し機能」を使えばお手軽にできるらしいです。)表紙イメージなんかの問題はあれど、出版社も余計な販路も経由する必要はない。
玉石混交だけど、掘り出し物もあるセルフ出版は、読者に新たな選択肢をもたらした。

そして、この電子セルフ出版界で一番最初にブレイクしたのが、『Gene Mapper (ジーン・マッパー)』藤井太洋氏。→Official Web Site はこちら
いや、これの何がいいってね、この品質で300円!という価格。レンタルDVDも100円のこの時代、エンタメ系の本は紙で保存する必要性も感じないし、300円くらいが適正価格のような気がするな。

Kindle、スマホ、I-Padで読めます。
Gene Mapper (ジーン・マッパー)
Gene Mapper (ジーン・マッパー)
Kindle版


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Fujii Taiyo
(2012/7/12)


↓ もちろん、Koboでも。

本書は、2037年の近未来を舞台にしたSF。
主人公はジーン・デザイナーの林田。2037年には、ゼロから設計された蒸留作物が旧来の農作物にとってかわられている。イネ赤錆病によりイネ科の種苗は世界的に商取引中止に追い込まれた。それに伴い、元々酒の原材料として使用されていた遺伝子組み換えイネを元に、人間が食べられるように「蒸留」したのが、蒸留イネだった。安全で病気の心配もなく、かつ4毛作をも可能な蒸留作物のおかげで、人類は飢餓から逃れることができたのだ。
物語は夜明け前、林田が黒川から緊急のメールを受け取るところから始まる。
大手蒸留作物会社のL&Bを経由し、かつて林田がカンボジアの農場に納品した蒸留作物に異変が起きているというのだった。ついては、明日ミーティングがしたいと。
コードの設計ミスか、アップデートの失敗か。原因を探らなくてはならない。林田は、「キタムラ」と名乗る匿名のインターネット・ダイバーに協力を求め、黒田とともにホーチミンに渡るのだが...。

凄いのはこの世界観。今でもパッカン携帯を使っている!ような私には、イメージしにくい部分もあるのだが、気にしてはいけない。
近未来では、検索エンジンの暴走によってインターネットは崩壊し、"トゥルーネット"にとって代わられている。林田と黒田が、「キタムラ」の住むホーチミンに渡る必要があったのも、ベトナムにはその旧来のプラットフォームがあるからゆえだった。
本書の最も興味深いキーワードは"拡張現実”。ここに、本書のテーマと面白さがあるといって過言ではないだろう。黒田の正体とともに、遺伝子設計された食物の是非についても考えさせられる。
ARは現在のところ、スマホを家電にかざし、その使い方を表示したりすることが実用化されているけど、2037年の作品中ではもっともっと進化していて、人々は"拡張現実-AR"の世界で、本当の自分は自宅にいながら、自身のアバターを操りビジネスミーティングをしたり、カフェでくつろいだりもする。一時期流行ったセカンドライフが3D化した感じなのだろうか。アバターと肉体としての自分、どちらか本物かわからなくなりそう...。
今あるテクノロジーの進化系が描かれているので、リアルさは抜群。

私はKindle日本版が手に入らなかったので、iPadにDLして読んだ。Retinaディスプレイだと綺麗なのだろうけど、私のIPadだとMuuな感じ。もうちょっと膨らませて欲しかったかなぁという長さ(早い人だと2時間くらいで読めます)だけど如何せん、iPadで読むのはこれくらいが限界なのかも。一気読みすると目がヒクヒク。(笑)


Kindle PaperwhiteKindle Paperwhite
(2012/11/19)
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category: SF ファンタジー

thread: 電子書籍 - janre: 本・雑誌

tag: キンドル  SF  電子書籍  セルフ出版 
2012/11/26 Mon. 13:14 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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