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読書日記、ときどき食日記

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暗殺者グレイマン / マーク・グリーニー 

あっという間に過ぎ去ったGW、皆様、いかがだったでしょう?
私は家族ともに温泉にいったのだが、熱がでてしまい食事もとれず、おまけに温泉にもはいれず…
家に帰ったら元気になったのだが、いったい何をしにいったのやら…

身体もなまりになまっているので、アクションものに手を出してみた。
先月の翻訳ミステリー大賞コンベンションで、 評論家の北上次郎氏が声を裏返させて面白い!と力説していた『暗殺者グレイマン』とそれに続く続編を二冊続けて読んでみたのだ。

  chinook.jpg
さて、主人公はコート・ジェントリーという男だ。彼はグレイマン、"人目につかない男"と呼ばれる元CIA特殊部隊の凄腕の暗殺者である。
4年前に突如としてCIAから解雇通知が通達され、目撃次第射殺ーSOS指令が出されたのだ。それにより、かつての仲間だった面々に命を付け狙われるようになってしまった。しかし、捜索の目をくぐり抜け地下へと潜り、暗殺者として働くようになったのだった。
彼のハンドラーは、元MI5の英国人貴族サー・ドナルド・フィッツロイである。フィッツロイは、チェルトナム・セキュリティ・サービス(通称CSS)という民間の警備会社を経営しているのだが、それ以外にも闇の仕事を請け負っているのだ。
グレイマンは、ある依頼でナイジェリアのエネルギー大臣の暗殺を請負い成功させるが、その暗殺がトラブルの発端だった。
暗殺の直後、ローラングループの法務担当のロイドという男がフィッツロイの元を訪れ、グレイマンの首を差し出せと迫ったのだ。ローラングループは、CSS最大の顧客だ。ローラングループは、ナイジェリア大統領との間に大がかりな契約を控えており、既に膨大な資金をその開発につぎ込んでもいたが、その契約書に些細な見落としがあったことで、大統領はローラングループを脅してきたのだ。グレイマンが暗殺したエネルギー大臣は、大統領の実弟だったのだ。グレイマンの首を差し出さなければ、ナイジェリアはローラングループとの契約は締結しないという。
フィッツロイは「商売のために部下を犠牲にはできない」と断るが、ロイドは周到だった。フィッツロイの息子夫婦と8歳の双子の孫娘を誘拐し、ノルマンディーのシャトーに監禁してしまったのだ。
グレイマンの弱点は、その名ジェントリーの示す通り優しさだった。グレイマンが救出しなければ、フィッツロイの家族は殺害されてしまう。彼はフィッツロイの孫娘クレアとケイトを絶対に犠牲にしないとロイドは予想し、金を餌に、12チームもの途上国各国の情報機関の精鋭からなる暗殺チームを「グレイマン狩り」にかり出すのだった。かくして、壮絶な死のレースの幕が上がったのだが…

mark greany1ストーリー自体は、比較的シンプルで、ありがちと言えばありがちな設定でもある。
一人のヒーロー対、悪人軍団の図なのだ。そしてフォッツロイの孫を助け出すというものだ。
北上さんが力説していたのは、アクションシーンの臨場感だったが、それは確かにすごいかも。プロローグからシリアでのチヌーク(大型ヘリ)墜落なのだ。最初から最後まで銃撃戦の音は耐えることがないし、接近戦も迫力がある。映像化にはお金がかかりそう…。
一体、どんな人がこういうのを書いてるのかと思ったら、この通りのガチなマニアな方だった →!!!
『ライアンの代価』でのトム・クランシーの共著者でもあるが、アクションシーンの担当なのだとか。

難をいえば、グレイマンのように感情的な殺し屋というのは、非現実的だと思う。隙を見せれば、命のない世界なのだ。それを生きている男にしては、情に脆すぎ優しすぎる気がしたかな。
それから、ちょっと大怪我しすぎなのじゃないだろうか…

ちなみにこの「グレイマン」、ハリウッド受けする派手さもあって、映像化の話も徐々に具体化しているという。
あとがきの情報によると、なんとブラッド・ピッドがキャスティングされている!とか。ブラピのあの容姿で、”人目につかない男”というのは無理があるが、そこはハリウッド映画だから…
どこまで原作のアクションの再現ができるかも楽しみでもある。

続編の『暗殺者の正義』は次回!


暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)
マーク・グリーニー
早川書房 (2012/9/21)

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category: スパイ・冒険・ハードボイルド

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

tag: アクション  海外ミステリ  早川書房  映像化 
2013/05/06 Mon. 13:02 [edit]   TB: 0 | CM: 3

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この記事に対するコメント

Re: 現実にはあり得ないですよね(笑)

アラフォーおやじさん、こんばんは。

> ジェイソーンボーンだとかシュワルッツネッガーの『コマンドー』
> に良く似ている

ああ、まるっきりジェイソン・ボーンとも言えるかも!
アクション一辺倒ですよね。
昨年で一番というのは、さすがにないと思うけど、私はそう嫌いじゃないですよ。

ただ、現実的には、命を狙われてる殺し屋が、あんなに感情的じゃ、命がいくらあっても足りないし、
あと、面白くするためなんだろうけど、怪我しすぎですよね(笑)


> なんでamazonレビューでも絶賛してるのかな?

多分ここ数年、この手のものがなかったからでは?
じゃんじゃん人は死ぬけど、欧州ものにありがちな暗さも湿り気もなく、頭も使わなくてもいい。
そういう漫画的なとこも、読み手にとっては楽でいいのじゃないかと。

それはそうと、『暗殺者グレイマン』とか『暗殺者の正義』とかって、さすがハヤカワ!
どんだけタイトルのセンスがないんだか(笑)

> それよりM・コナリー『スケアクロウ』
> ザ・ポエットの登場人物と同じらしい、こちらは期待できそうやで~

コナリーはなぁ、『真鍮〜』でがっかりさせられたので、どうも、食指が動かなくって...。
ボッシュを読んでないせいもあるのかもしれないですね...。

私はお久しぶりのD.ルヘインの『夜に生きる』を読み終わったとこなんですが、ほんとブラボーでした。
『運命の日』の再読からいっきしたのですが、さすがはルヘイン!ガツンときました。
今年、これを超えるものが他にあるのかいな?
本年度のエドガー候補にもなっているんだけど、これが獲らなくてどうすんの!という感じでしたよ。

Spenth@ #- | URL | 2013/05/07 Tue. 01:51 * edit *

グレイマンはファンタジーです。

こんばんは、
今回だけはちょっとspenth@さんと、ちゃいますね

ビブロフィリアの某氏が絶賛と言う事だけど
早川書房の回し者か?と思ってしまいましたは

何だか、晩年の、あくまでも晩年の大藪春彦氏が書きそうな展開
ジェイソーンボーンだとかシュワルッツネッガーの『コマンドー』
に良く似ている
ハリウッド的といやズバリそうなんですけど

何のひねりも大ドンデンもなく、絶賛は言いすぎやね
なんでamazonレビューでも絶賛してるのかな?
この手のジャンルではちょっと古いけど
スティーブン・ハンター『極大射程』が抜けてると思うけどな

それよりM・コナリー『スケアクロウ』
ザ・ポエットの登場人物と同じらしい、こちらは期待できそうやで~

アラフォーおやじ #- | URL | 2013/05/06 Mon. 22:26 * edit *

こんばんは!
相互リンクの件、ありがとうございました!
こちらも設定させていただきました!
今後ともよろしくお願いします。

T人生研究所 #- | URL | 2013/05/06 Mon. 20:40 * edit *

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