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読書日記、ときどき食日記

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『白雪姫には死んでもらう』ちょっと飲み過ぎ読書会  

毎月開催の横浜スピンオフ読書会も、だんだんと大人数になってきた。
居酒屋でお酒を飲みながらやるので、会場選びは重要だ。
ワガママをいうならば、完全個室で、テープルは正方形か円卓が望ましい。でも15名前後だと、それが意外に難しいこともある。
そこで、今回はよくある長テーブルのタイプの個室で、2チームに分けて途中でシャッフルするという形式で行った。
課題本がネレ・ノイハウス『白雪姫には死んでもらう 』だったので、それにちなんで、オリヴァーチームピアチーム。私は前半後半通して、オリヴァーチームだったので、以下チーム内での感想などを。

◆たとえるなら、山村美紗サスペンス
ナチ、白雪姫...という「掴み」が上手く、それほど頭を使わず楽しめ、読み終わった後に何かが残るということもない。逆にこの「B級感」が受けているのではないか?
自分の今年のベスト10には入らないが、年末の「このミス」には確実に入るんだろうなぁ...。

◆オリヴァーの悩みがうざい
本書では、サイドストーリーとして、ピアの相棒のオリヴァー警部が妻コージマの不倫に悩む姿が描かれている。だいたい三分の一くらいがこの話。解説では「物語に奥行きを与えてる」などと言われていたが、これが本筋と巧くリンクできず、煩雑で散漫になってしまった感が...。
また、前作『深い疵』では、ピアにとっての「頼りになる上司」だったオリヴァーのキャラとのギャップを挙げる人も。

◆アルテンハインは横溝的村?
本書の舞台となっているアルテンハインは、フランクフルト郊外の村なのだが、大都市フランクフルトに近くて、昭和20年代の横溝的雰囲気というのはアリ?


ええと、他にも色々とでてたと思うのですが、お酒も入って細かいことは覚えておらず...。

「前回の読書会の時、スパークリングワインのボトルを抱えて離さなかったの、覚えてますか?」待ち合わせ時Oさんに言われてしまった私...。
ええ、確かに先月の読書会の二次会の時は、全仏ナダル勝利でお酒がすすんだ
でも、この日も結構飲んじゃった。暑かったし、ナダルが初戦敗退だったし。

ハッ!!!もしかして私、暗に飲み過ぎないように釘をさされてたとか?!!!....(汗)


snow white noteところで、今回も資料のすごいこと。Oさん、Tさん、ありがとね。
ドイツミステリーガイドもさることながら、シーラッハのエッセイ「祖父に対する質問の答えが見つからないのはなぜか?」の邦訳は、お金が取れそうなレベルじゃないの!

←このドイツのドラマのキャスティング、オリヴァーもピアたんも皆美男美女。ピアたんは、私は個人的にはノイハウス本人みたいな健康骨太系のイメージなんだけどなぁ...。


あと、気になったのはドイツ通のTさんに聞いたノイハウスの自身の離婚の話である。
biographyや『深い疵 』のあとがきにもあるように、ノイハウスの作家としてのキャリアは、華やかな賞を受賞してのデビューではなく、地道な努力によって切り開かれたものだ。夫のソーセージ工場を手伝いながら、せっせと書いて自費出版し、ソーセージ屋の店頭で販売し地元を中心に口コミで広がっていった。それが功を奏し、成功したミステリ作家の仲間入りをしたのだが、夫婦間には亀裂が生じてしまったらしい。
ノイハウスに言わせれば、自分は家事も夫の仕事の手伝いも頑張ってやっていたのに、夫は彼女の作家活動を冷ややかに見るだけで、何の手助けもしてはくれなかったのだという。結局離婚してしまったそうなのだが、その離婚のドロドロ劇最中に書かれたのが、この『白雪姫には死んでもらう』 であり、そのこともあって、オリヴァー夫婦の問題についても必要以上に描いてしまったのじゃないかという話だった。
成功した女性作家の結婚生活というのは、なかなか大変なものらしい。時々、林真理子もエッセイでほやいている。なにせ、女房のほうが自分よりも稼ぎもよく、社会的地位も高いのだ。夫としては面白かろうはずがない。ただ、林真理子の賢いところは、それら一切を脇に置いておいて、とにかく夫を立てるのである。夫としてはそれで家庭内で気分よく過ごせるし、林真理子としては家庭も仕事も手放さずに済む。一見、彼女のほうが労が多く損をしているようだが、実はうまく夫を操縦しているのだ。古くは故・森瑶子もこういうタイプだった。
そして、この二人に共通するのは、女性のいやらしさを描くのが上手い、ということなのである。


白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)
ネレ・ノイハウス (著), 酒寄 進一 (翻訳)
東京創元社 (2013/5/30)


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深い疵 (創元推理文庫)
ネレ・ノイハウス (著), 酒寄 進一 (翻訳)
東京創元社 (2012/6/21)



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category: 読書会

thread: 本に関すること - janre: 本・雑誌

tag: 海外ミステリ  読書会  ドイツ   
2013/07/08 Mon. 17:27 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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