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読書日記、ときどき食日記

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ゴーン・ガール / ギリアン・フリン 

marriage.jpgようやく来ました。「ゴーン・ガール」!!!
昨年、エドガー候補になったときから、注目していたのだが、ようやく読めた。


よく、恋愛は、お互いの勘違いの賜物だと言われる。恋に落ちた初期は、自分も相手によく見られたと思っているから、嫌われないよう振る舞うし、それは相手も同様だ。その時期を過ぎ、" 日常”の中にお互いがいるのが当然になってくると、いつもいつも相手にとっての理想的で素敵な異性ではいられなくなる。

じゃあ、それができなければ?どうしても相手を自分の思い通りにさせたいならば、どうすればいいのか?
その答えの一例が、本書にはあるのだ。
そんなことは普通到底できないし推奨もできないが、その反面、これに近いカップルはなきにしもあらず。
それが、この小説の怖さなのである。

本書の主人公はニックとエイミーの夫婦である。
ニックは34歳、エイミーはそれより4歳年上だ。結婚した当初は理想そのものだった。お互いゴージャスなルックスだし、ニックは雑誌ライターで、エイミーはクイズライターという都会的でイケてる仕事をしていた。おまけに、エイミーの両親がポンと買ってくれたニューヨークのアパートがあったのだ。
だが、不況とネットの普及のあおりでニックとエイミーは職を失ってしまう。ニックは親の介護の問題もあって、故郷ミズーリに戻ることに。田舎で双子の妹とバーを始めることにしたのだった。
バーの経営はまだ軌道に乗らないが、今やこの田舎町に落ち着いて、2年が過ぎようとしている。
一方、著名な児童作家の両親を持ちニューヨークで裕福に育ったエイミーには、中西部の田舎町の退屈な生活は到底満足のいくものではない。そもそもミズーリ行きにあたっては、彼女に相談もなかったし、彼女の信託財産もニックのバーのために消えてしまったのだ。夫婦の間は、しばらく前からギクシャクしていた。
そんななか、結婚5周年目の記念日にエイミーは突然失踪してしまう。
その日、バーから戻ったニックが目にしたのは、開けっ放しの玄関に佇むエイミーの愛猫だった。居間ではコーヒーテーブルのガラスが割れて散乱し、キッチンでは薬缶が火につけっぱなしになっていた。
状況からして、エイミーが自分から姿を消したとは考えにくかった。アリバイがなかったこともあって、ニックに疑いがかけられるが、捜査がすすめば、すすむほどにニックに不利な証拠がでてくるのだった。
自らにかけられた疑惑を晴らそうと、ニックはある計画を思いつくのだが…


GillianFlynn.jpg物語は、現在進行形のニックの語りと、エイミーの日記によって交互に語られる。
このエイミーの日記は5年前のものであり、現在のニックとは時間的なズレがあるのだ。このエイミーの日記に仕掛けられた意図がとにかくすごい。女って本当に怖いなぁと思うが、実は男のほうもなかなかだったりするのだ。

本書の冒頭には、著名な劇作家トニー・クシュナーの「愛とはうつろいやすきもの。嘘、憎しみ、殺しさえもが編み込まれ、争いのなかに花開く、血の香漂う大輪の薔薇」という台詞が引用されているのだが、本書は、その通りの語なのだ。ただ、この薔薇は現代的でポップでシュールでもある。

タイトルもうまくて、『ゴーン・ガール』という響きもよくマッチしてるし、goneという単語が持つ様々な意味を内容が網羅できるのがいいと思う。
私は、「イっちゃった女」的なニュアンスで解釈したのだが。

どの部分で夫婦どちらに肩入れするのかも、読みどころの一つ。訳者もあとがきでいっていることでもあるけど、読書会をしたら盛り上がりそうな小説だと思う。



ゴーン・ガール 上 (小学館文庫)
ギリアン フリン (著), 中谷 友紀子 (翻訳)
小学館 (2013/6/6)

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ゴーン・ガール 下 (小学館文庫)
ギリアン フリン (著), 中谷 友紀子 (翻訳)
小学館 (2013/6/6)


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映画化も決定してるんだとか。チラリとみてみたら、ベン・アフレックの名前が!!!

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category: コージー・男女もの

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

tag: 海外ミステリ  このミス  映画化 
2013/08/28 Wed. 15:25 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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