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読書日記、ときどき食日記

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コンプリケーション / アイザック・アダムスン 

昨夜は大波乱が起きた。
なんと錦織君がジョコビッチに勝ってしまったのだ!!!

ただ、昨日のジョコビッチは、暑さのせいか瞳孔も開いてなかったし、覇気もなくて本調子じゃなかった感はあるけど、それを差し引いても快挙である事には違いない。
錦織君て、すぐにバテて、すぐに怪我しちゃうイメージがあったけど強くなったなぁ…

しかし、大波乱はこれだけではなく、昨日はフェデラーまでもがチリッチに負けてしまった
しかもストレート負けとか…orz フェデ〜〜〜〜〜〜(泣)

これまでの”4強”時代は完全に終わり、誰がGSを穫ってもおかしくない混乱の時代になってしまった。
決勝は火曜の早朝だ。




Praha.jpgテニスの話はさておき、本書『コンプリケーション』 は、百塔の街プラハを舞台にした幻想ミステリである。
ルドルフ・コンプリケーションと呼ばれる複雑時計をめぐる、今年のUSオープンテニスのごとく混乱をきたした物語だ。

複雑に入り組みすぎてて初読ではよくわからなかったところもあるが、私は少なくとも今年の江戸川乱歩賞受賞作よりも楽しめた。

賞といえば、受賞は逃したものの2013年のMWA、オリジナルペーパーバック賞にノミネートもされている。(ちなみに受賞作はベン・H・ウィンタースの『地上最後の刑事』 。)



さて、物語は、ある土曜日の朝、リー・ホロウェイの父親の死の知らせを受けるところから始まる。芝刈りの最中心臓発作で亡くなった父は、リーと同じ名だった。
半ば喪失状態で事務的に葬儀を済ませ、父の家の片付けをしていたリーは、父の遺品の中にある手紙を発見する。
「あなたの息子さんのポールは洪水で死んだのではありません。」
それは、リーの弟、ポールの死について書かれた手紙だった。差出人は、ポールと交際していたと思われるプラハ在住の女性。手紙には「お目にかかってポールの人生に関わる重大なことをお話したいのです。」と書かれていた。

父はその女性ヴェラに会うつもりだったのか、航空券とホテルを予約していた。同じ名前のリーはそれを利用して、衝動的にプラハに飛ぶが、そこでリーはヴェラから弟のポールが、ある時計の窃盗に関わったことを知らされるのだった。
ルドルフ・コンプリケーション。それは、16世紀のローマ帝国皇帝ルフドルフ二世のために、お抱え錬金術師エドワード・ケリーが作った複雑時計で、何世紀もの間行方不明になっていたものだった。
ポールは、ルドルフ・コンプリケーションが展示されていたギャラリーに当時勤めていたヴェラと共に時計を盗み出す計画を立てたが、ポールは時計とともに姿を消してしまったのだという。その時プラハの街は洪水にみまわれたが、その5日後、ギャラリーからもポールの住まいからも離れた場所でポールの衣類だけが発見されたという。そして時計は行方不明のままだ。
彼女がいうには、実は、この盗みの計画には第三の男がかかわっており、ポールはその男に殺されたにちがいないというのだった。

ここから、物語は現実と幻想、過去と現在に激しく揺れ動きながら進行していく。
中古のガイドブック「プラハ自由自在」を頼りに、リーはポールの足取りを追う。そんなポールの前にソロスという元刑事だという男が現れるのだが…。




isaac adomson冒頭には本書のタイトルになっているComplicationという名詞の意味が5つ挙げられている。
1,困難な状況、
2.込み入った種々の要素の結合

3.合併症、余病、4.時、分、秒を表示する以外にもさまざまな機能をもつ時計、
4.解決困難な問題


本書は、4の複雑時計ルドルフ・コンプリケーションを中心にして、上記全てをテーマにしている。

それとともに、リーが宿泊しているホテルの壁にかけられた絵や、途中途中に差し挟まれた「鏡の迷宮事件」の調査報告書が意味するところも、二度読みしてはじめて理解した後、驚かされる。本書自体が、まさにルドルフ・コンプリケーションのごとく複雑な構造をなしているである。

この複雑時計は、時を刻むのみならず、同時に時間を巻き戻し、これを持つ人に永遠をもたらす。その通りにプラハの永遠に留まっているかのような不思議な読書体験だった。

訳者もあとがきで言及しているが、確かに映画(映画)『メメント』を彷彿とさせるところがある。頭が混乱してくるのだ。

時系列パズル的ということで、私はフィツェックの『アイコレクター』を連想したが、フィツェックのが普通のルービックキューブなら、こちらは正十二面体という難度だろうか。
というかキチンと面が揃うかどうかも怪しいけれども…。
ただ、同時に幻想文学的趣向が強く、プラハという街を体現しているかのような"不条理ものなので、好みが極端に割れるだろうなぁ…。


コンプリケーション (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

アイザック アダムスン (著), 清水 由貴子 (翻訳)
早川書房 (2014/3/7)

Kindle版はこちら→コンプリケーション




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category: ノワール・ホラー・サスペンス

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

tag: 海外ミステリ  早川書房 
2014/09/07 Sun. 20:16 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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