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読書日記、ときどき食日記

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邪悪な少女たち / アレックス・マーウッド 

仕手株に捕まってしまった!
バイオベンチャーは怖いね〜。

11月に買ってから、
S安 → S安 → S高! → ガラ → ジリ下げ

で、現在に至る…。どうなることかと毎日監視していたのだが 
パトラッシュ、もうぼく疲れたよ…
まだ下げる可能性が高いだろう。
何年か漬込んどくしかないかな(トホホ…)そのうちなんかまた大きい材料がでてくるだろ。

alex marwood私のバイオ株も下落中だが、本書 のコピーも"どこまでも堕ちていく運命の少女たち"
2014年度のMWAの最優秀ペイパーバック賞を受賞している。
でも、はっきりいってCWAゴールド・ダガーも受賞すべきだったのでは?
やっぱり今年のCWAはなんか基準がヘンじゃない???
まぁよくわからんけども。

原題は「The Witched Girls」
マーウッドさんもちょい魔女っぽい。

主人公はジェイドとアナベル。11歳の夏、彼女たちが偶然出会うところから物語は始まる。
ジェイドは「あのウォーカー一家」と村の人から蔑まれている貧困家庭の末の子だ。だらしなく太った母親に、すぐ暴力をふるう父親、ろくでもない兄たち。学校にも見捨てられ読み書きも満足にできない。
一方のアナベルは裕福な資産家の娘だが、父親は継父で、アナベルは母親が19歳のときに生んだ私生児だ。関心は継父の本当の娘の妹にだけにむけられている。
所属する階級は異なれど二人共孤独な子供だった。
forest1.jpgそんな二人は偶然出会い、夏の日の一日をともに過ごし、そして4歳の少女を殺してしまう。逮捕され裁判が始まるころには”邪悪な少女たち”と呼ばれるようになっていた。
事件から25年経ち、カースティとアンバーの二人はそれぞれの人生を歩んでいた。送られた矯正施設の差が今の二人の差になっていた。二人は新しい身分と名前を与えられていたが、終身保護観察処分に処されており、二人で会うことは決して許されない。見つかれば即仮釈放は取り消され収監されてしまうのだ。
ところが海辺のリゾート地ホイットマスで、再び二人の運命は交錯することになる。
アンバーが清掃主任を勤めている遊園地で、少女の遺体が発見されたのだ。運悪く遺体を発見したのはアンバー自身だった。このところ街では若い女性の連続殺人事件が立て続けに起きていた。
カースティーはフリーのジャーナリストになっていた。そして取材に趣き、そこでアンバーと偶然出会ってしまうのだ…。
二人とも、自分の秘密は共に暮らしているパートナーや夫にも話をしていない。これまで全て自分で抱え込んできた。
そもそも二人は友人ですらなかった。あの日たった一日ともに過ごしただけ。しかし、二人は誰にも言えない秘密を共有していた。絶対に駄目だとわかってはいたが、会う約束をしてしまう。それが新たな悲劇の始まりだった。
カースティーには、異常ともいえるストーカーの男がつきまとっていたのだ……。

steel-pier-amusement-park.jpgあなたは犯してしまった罪(殺人などのような)はアンフォーギブンだと思うだろうか?
私は事情によっては死刑もやむを得ないものだと思っていた。ある種の罪は、それを犯した年齢如何にかかわらず、許されることはないし許してはいけないとも。でも、考えれば考えるほどよくわからない。では、許されない罪を犯した人は、わずかな幸福さえも許されないのだろうか?答えはその度ごとに変わる。納得のいく答えなどあるのだろうかとも思う。
読後感は、あのアンデシュ ルースルンド &ベリエ ヘルストレム『死刑囚 』に似ている。読み終わってからずっと重く重く心に残るのだ。
その一方で『ゴーン・ガール』 ギリアン・フリンの不穏さもあるといったら、イメージしていただけるだろうか。

厳しい人の中には、この物語にでてくる人全てが嫌悪の対象かもしれない。実際、「誰にも共感できない」というレビューも多いのだそうだ。
帯に「イヤミス・オブ・ザ・イヤー」とあったが、正直イヤミスというのは違うのかなと思った。だが、「登場人物の誰にも共感できない」というのなら、やはりそうなのかもしれない。
そういう私だって、先の佐世保高1少女殺人事件がおこった時に、マスコミの情報だけで加害者の少女はサイコパスで改悛の情を抱くことはないだろうと決めつけていた。そうとしか思えなかったから。でも、本当のところはわからない。
アンバーとカースティーは確かに過去に重い罪を犯した。でも、当たり前だが特にアンバーは自分の罪を日々噛み締めているように見えるのだ。最低賃金に近い仕事に就き、荒れた手と肌をしている自分に比べて、いい教育を受け夫も子供もいるカースティがどれほど妬ましく見えたことか。そんなアンバーは救われてほしかった。
そう思う自分はお人好しの馬鹿なのだろうか…?
まぁ、あんな仕手株に捕まる時点で馬鹿は馬鹿なんだろうけど、(数年後まぁ見てなさいよ。)

ラストの彼女の行為になにか崇高なものすら感じた。ローラ・リップマン「これしかないラスト」と高く評価しているというが、確かにこれしかない。
これからもっと重い苦しみを背負うのはカースティなのだから。これにたえられるのかなぁと思ってしまった。



邪悪な少女たち (ハヤカワ・ミステリ文庫)


アレックス マーウッド (著), 長島 水際 (翻訳)
早川書房 (2014/11/7)





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category: ミステリ/エンタメ(海外)

2014/12/05 Fri. 12:27 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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