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読書日記、ときどき食日記

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神は妄想である~宗教との決別 / R・ドーキンス Vo.2 

(前エントリからの続き)
宗教の存在意義としてよく言われるのが、がなくてどうやって人は善良でいられるのか?ということだ。
熱心な信仰を持つ人は、良心は信仰に由来するというのだが、ドーキンスはこれを実験で覆す。信仰を持つ人とそうでない人との比較実験の結果は、道徳的判断は信仰の有無に関係がないというものだった。
そりゃそうだ。日本人の大部分はほぼ信仰を持っていないのだ。もし良心が信仰に由来するものだとしたら、日本は悪人だらけということになってしまう。

ドーキンスはなぜここまで宗教を敵視するのか。それは先の911事件がきっかけになったのだという。
彼は、本来人を救うべきはず宗教が、その宗教の名の元に大虐殺を引き起こし、憎しみを煽り立ててるのを目の当たりにしたのだ。
原因は、イスラム教のも、キリスト教のも、狭量で自分以外のを認めようとしないからだという。だから、信者も他の宗教を認めようとしない。実は、イスラム、ユダヤ、キリスト教の々は元をただせば同じ人物だと聞けば、どれほどバカバカしいかがわかるだろうというのだ。
そして、過激な行動にでるのは、たいてい各宗教の原理主義者たちと相場が決まっている。
イスラム教過激派による自爆テロしかり、キリスト教原理主義者ブッシュによるイラク侵攻しかり、中絶クリニックを爆破したプロライフしかり...。
なにしろ、彼らは古い世界観こそが正義だとかたくなに信じており、道徳感も旧約聖書の時代から変わっていないので、現代社会から大きく逸脱してしまうのだという。

こういうドーキンスの言葉は、原理主義者には届かないだろうが、彼は既にイっちゃている人々に訴えているのではない。
実は無神論者だがカミングアウトできない人や、さらには信じていないにも関わらず、宗教内部に身を置いている人々に訴えているのだ。宗教はやめたければやめてもよいのだと。

ドーキンスは常に「壮大な視点」を持つことの大切さを我々に教えてくれる。
猿が人間なったことが信じられないのは、我々が何億年という膨大なときの流れを直観的に捉えることができないからだともいう。
「虹の解体」ではその時間軸を人間の両腕を例え説明しているが、両腕を拡げ左手のから生命が誕生したのだとすると、ホモ・サピエンスが出現したのは右手の指先ほどにしかすぎない。
最終章では、これと同様のたとえをイスラムの女性の伝統的な服装であるブルカに例えて説明する。例のイスラムノ女性が身につけている目の部分だけがかろじて露出している例の黒尽くめの服装だ。我々のブルカの窓は狭いが、そのブルカを脱ぎ捨てたとき見える光景はどんなものだろうかと。

ドーキンスが望むように、これまで宗教が担ってきたことが、”知”によってとって代わられたら、どんな世界になるのだろうか。

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category: 宗教・思想

thread: 宗教・哲学 - janre: 本・雑誌

tag: ドーキンス    宗教 
2011/02/22 Tue. 12:30 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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この記事に対するコメント

Re: 普段使わない頭を働かせると、スグ眠くなります・・歳ですなぁ

naoさん、おはようございます。
いつも、コメントありがとうございます。

私も難しいことを考えると眠くなるクチです。
実際、この本はコツコツと寝る前に読んでいたのですが、非常に優れた睡眠薬にもなりました(笑)
だから、読むのに一月以上かかっちゃった。

>それはなにも個人が固有の宗教を持つという話でなく、
>それに変わる道徳律のようなものであっても、
>そういう妄想世界の認識の共有は、ある意味進化なのかも。

ミームのこととかはどうもピンとこなかったけど、naoさんのおっしゃるこのようなことなのかもしれないですね。

マツコの次がドーキンス。
そうです。一応バランスを考えてます。
読書の理想は、堅め→猟奇→エンタメの「三角食べ」なんですよ。
けど、どうみても支離滅裂ですよね(笑)
よいの。よいの。読書は娯楽ですから。

> あの巨躯・・なにされても(男の自分でも)、抗えますまい・・。

あはは!
多分あの体重で迫られて押し倒されでもしたら即死です。
けど、貞操は守られる?

Spenth@ #- | URL | 2011/02/23 Wed. 10:01 * edit *

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# |  | 2011/02/22 Tue. 22:47 * edit *

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