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読書日記、ときどき食日記

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獣狩り / スチュアート・マクブライド 

街もクリスマスムード一色。
気温もぐんと下がって冬らしくなってきた。
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ランドマークにはバルセロナのファンが詰めかけていたが、
駅前のホテルにはアルゼンチンのクラブチームが宿泊しているらしい。
ロビーはめちゃくちゃだった。そういえば、メッシは良くなったみたいね。
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最近はもうKindle版じゃなきゃ、読む気がしなくなってしまった。紙をめくるのが面倒くさい…
ということでDLしたのが、ハーパーコリンズの『獣狩り』なのだ。ハーパーコリンズは、ダニエル・シルヴァの『亡者のゲーム』がとても良かったので、好印象を持っているが、ラインナップをみると、ハーレクインとかオタク女子向けの漫画チックなラノベとか、ヴィレッジブックスさんと路線が似ているのかな?
ただし、『亡者のゲーム 』も本書も決してラノベなどではありませんから(笑)

さて、本書は英国の人気作家による警察小説だ。
このブログを読んでくださっている方はご存知だと思うけど、私はあまり警察小説というやつをあまり評価していない。だって、ワンパターンじゃない?3行でまとめられる水戸黄門なハナシに1000円払うのはちょっとね〜〜…
でも、ディーヴァーのリンカーン・ライムなどは例外で結構好き。本年度の新刊『スキン・コレクター』なんかは久々のヒットだった。真面目に作品に取り組んでいるディーヴァーはやっぱりいいなぁと思う。

本書はといえば、まあ、人はバンバン死ぬし、とにかく暴力的。街自体も肝心の警察も悪辣で堕落している。好きなだけ悪く描いても誰にも迷惑をかけないという理由で、舞台も架空の街にしたほどだという(笑)
私は結構楽しませてもらったし、次作も是非是非読みたい(次作は特に楽しみ!)と思ったが、好き嫌いは分かれるだろうなぁ…


本書の舞台はスコットランドのオールドカースルだ。(オールドカースルは架空の街)
この街では9年前から「バースデーボーイ」と呼ばれる連続殺人鬼による犯行が続いていた。毎年、13歳の誕生日を目前にした少女が拉致され、いたぶられ、1年後の誕生日に両親の元にその姿を撮ったバースデーカードが送られてくるのだ。
少女たちの両親は、そのカードが届いてはじめて、自分の娘が「バースデーボーイ」の被害者だということを知る。
そして、両親がどこに引っ越そうと、カードは毎年必ず届く。家族にとってはナイフで身をえぐられるような辛さだ。
警察も必死に捜査しているものの、未だ手がかりにつながるものは発見できずにいた。
主人公のアッシュ・ヘンダーソンもその捜査チームの一員だ。実は彼には警察には知られてはならない秘密がある。
「バースデーボーイ」の犯行は、公式には途中1年の空白があると思われていた。だが、その年の被害者はアッシュの娘レベッカだったのだ。そのことが公になれば、捜査から外されてしまうため、妻にも上司にも同僚にもひた隠しにしているのだった。
そんな「バースデーボーイ」事件に、あるとき進展が。被害者の少女たちの遺体が、オールドカースル郊外で発見されたのだ。捜査本部にとってはようやく物的証拠が見つかったのだった。
アッシュは、新任の女性心理学者ドクター・マクドナルドとコンビを組んで捜査をすることになるのだが…

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犯人は…ちょっと拍子抜け。私は主要登場人物のある人だとばかり思ってた…。
でも、本書の特徴はアッシュ自身が大いなる秘密を抱えていることにあるのだろう。彼は娘のレベッカの誘拐に加えて、レベッカを独自に探すため私立探偵を雇う費用として、街の悪徳金融行者から大借金をし、今では首が回らなくなってもいる。
正義のために捜査するのとは全く次元の異なる緊張感は格別。何しろ自分の娘の命がかかっているのだから。アッシュは事件を追う一方で、金を工面するためにゆすりやたかりのようなことにも手を染めるし、ルールも平気で破る。
ドクター・マクドナルドはアッシュという名に、「地獄の業火や悲鳴」を連想させるといっているが、彼の人生はその通りなのだ。
でも、意外とこんなアッシュだが意外にモテたりするんだな、これが…

相棒となったドクター・アリス・マクドナルドもまた強烈なキャラクター。
初対面の際握手を求めたアッシュに対して彼女は、「知らない人との肉体的接触は避けることにしているの。バクテリアや衛生の問題があるでしょ?あなた、トイレのあと手を洗う人?鼻くそをほじくる人?あそこを掻いて臭いを嗅ぐタイプの人?」というのだ。
ああ、それちょっとわかる!(笑)トイレで手を洗わないおばさんは時々いるもんね…
ことあるごとに、自分の貞操を心配する彼女と「安心しろ、君は俺のタイプじゃない!」といった二人のトンチンカンな会話は、ダークでハードな物語を少しだけ和らげてもいる。
彼女がプロファイラーとして、「クリミナルマインド」の行動分析課のように優秀すぎないのも、また現実味があっていいと思う。

手に汗にぎる展開にあっという間に読んでしまったが、最後の最後でおあずけを食らってしまった。
というのも、海外ドラマでよくあるように、シーズン最後「ええ、ここで終わるの?!」という気を惹かせる終わり方をしているのだ。
次作も来年ハーパーコリンズから刊行される予定らしいが、英米版をのぞくと、こちらのほうが評価は高い。
そりゃ、あの続きだもんなぁ…!!!

さすがは、英国TIME紙のベストセラー作家だけのことはあるのだ。
でも、どうして「獣狩り」なんていうダサいタイトルにしたの???




獣狩り (ハーパーBOOKS)

スチュアート マクブライド (著), 山本 やよい (翻訳)
出版社: ハーパーコリンズ・ ジャパン (2015/11/20)


Kindle版はこちら
獣狩り (ハーパーBOOKS)














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category: クライム・警察・探偵・リーガル

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

tag: 海外ミステリ  英国  文庫  Kindle 
2015/12/21 Mon. 20:32 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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