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読書日記、ときどき食日記

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彼女のいない飛行機 / ミシェル・ビュッシ 

週末の読書会の課題本は、フレンチ・ミステリの『彼女のいない飛行機』 なので、日曜にダダダダダ===と読んだのだのだけど、今週はなんだかんだとお出かけが多くて、レビューが遅くなってしまった。

今日もね、お料理教室だったのですのよ。
今日もね、ついついお酒がすすんじゃったですよ。
cooking.jpg


さて、さて、物語は1980年のに起きたイスタンブール発パリ行きのエアバスの墜落事故に始まる。スイス国境に近い"恐怖の山”に墜落した機体は樹々をなぎ倒して爆発炎上し、一晩中燃え続けた。
乗客乗員は全員死亡したものとみられたが、駆けつけた救援隊は傷一つない女の赤ちゃんを発見したのだ。機体から空中で放り出されたのだろうか。炎上する機体から適度に離れていたため、焼け死ぬこともなく、そればかりか炎の熱が冬の厳しい寒さから彼女を守ってくれたのだった。
フランス人らしい真っ白い肌に、真っ青な目のその女の子は、まさに「奇跡の子」だった。
ところが、墜落した飛行機にはほぼ同時期に生まれた二人のフランス人乳児が乗っていたのだ。一人はフランスを代表する大企業のカルヴェル家の孫娘リズ=ローズ・ド・カルヴィル、もう一人は漁師町ディエップの海岸の改造したトラックでフライドポテトやソーセージを販売しているヴィトラル夫妻の孫のエミリー・ヴィトラル。
ともに金髪で同じ血液型、おまけに赤ちゃんの顔をよく知る両親は事故で亡くなっており、見分けがつく者はない。
カルヴェル家とヴェトラル家の祖父母は、ともに「奇跡の子」は自分たちの孫だと言って譲らない。80年代当時はまだDNA鑑定は確率しておらず、やがて裁判へと発展してしまう。

時を下って18年後、カルヴェル家に雇われ18年にわたって「奇跡の子」は一体誰なのかを調査していた探偵のグラン=デxュックは、当時の新聞のなかに真実を発見するのだが…
michel bussi


↑ リリーのもうひとつのニックネームである「トンボ」のもとになったCharlelie CoutureのComme un avion sans aile

帯には「フランス・ミステリ界の金字塔」とか、「スティーグ・ラーソンを読んだ興奮を蘇らせる」とか「フレンチ・ミステリのエスプリを極めた」とかいうキャッチがあるので、バーンと突き抜けた感があるのかなと思いきや、比較的オーソドックスなドラマ系だった。
ネタ自体も韓流ドラマとかにもよくありそう。一方は大金持ちの家で、もう片方は貧しい家とか、兄妹が抱いてしまう恋愛感情とか。
ただ、リズ=ローズとエミリーの間をとってリリーと呼ばれるようなったその子が、そもそも最初から❌❌❌ないということは明らかなのだ。

また、本書は、グラン=デュックの18年にわたる調査を記した手記と、リリー(奇跡の子のあだ名)の兄マルクが真相を探る現在進行形のドラマが交互に語られていき、最終的に過去が現在に追いついたところで真実が明らかになるという形をとっている。これもよくみる手法で、過去の真実を探る類のミステリでは定番といいっていいと思う。でも、グラン=ディックの手記は、探偵の手記にしては玄人くさく、演出過剰な感じも…。
これについてはきっと賛否あることだろうな(笑)

この小説は、他にももっと色々と「それって、どうなのよ?」というところが多くあるのだ。しかし、難点は多いものの、魅力があるのも事実。
人が良さすぎるような青年マルクのリリーに対する一途で純粋な想いは、中年のオバさんにはまぶしかった(笑)し、リズ=ローズの姉のマルヴェナのキャラクターがいいのだ。カルヴィル家に生まれながらも、妹を思うあまり"成長を拒否"し、祖母から「精神病院にいるべき」と言われるほどの彼女なのだが、最後は好きにならずにはいられなくなる。
なんだか懐かしい雰囲気だなぁと思ってたら、そうだ、そうだ!韓流ドラマは、百恵ちゃんの赤シリーズ!のパクリなのだ。
赤シリーズ!といえば、ある一定の年齢より上の方には、説明無用だろう。
そういえば、主人公にかならず「出生の秘密」があり、異母兄妹による恋愛に悩んだりもしていたな。
そうか、そうか、ああ、これが懐かしかったんだなぁ!としみじみ思ったのだった。

余談だが、リリーは青い目なのに、どうして装丁はこげ茶の目の女の子にしたのだろう?と思ったのだが、もしかして、あれは6歳のときのマルヴィナ???



彼女のいない飛行機 (集英社文庫)

ミシェル ビュッシ (著), 平岡 敦 (翻訳)
出版社: 集英社 (2015/8/20)




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category: ミステリ/エンタメ(海外)

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tag: 海外ミステリ  このミス  文庫 
2016/02/18 Thu. 21:17 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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