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読書日記、ときどき食日記

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ビッグ・ノーウェア、LAコンフィデンシャル、ホワイト・ジャズを一気読み! 

気がつけば7月。暑いでごじゃりまする…(泣)
今年は史上最高に暑い夏という悪魔のような予報が出ているそうなのだ。
そして、平均気温が上がると、暴力性が増し、社会的混乱が増加するという研究結果もあるという。確かに、あっづいと人ってイライラするもんね。

ところで、バングラディッシュの首都ダッカで起きた武装集団の立てこもり事件は、悲劇的な結果になってしまった。
亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

親日国家として知られていたはずの国でこのようなことが起こると、落胆も大きい。ISの関与も噂されているが、理由がどうであれ、私みたいな浅はかな者は、「もう、そんな恩を仇でかえすような国の援助なんてやめてしまえば!」などと思ってしまう。
パリ同時多発テロで妻を亡くした男性は「テロに勝つためにこそ、憎まない」というが、私みたいな人間は彼の爪のアカでも煎じて飲まなければならないなぁ…


と、、、なんだか攻撃的で内省的になっているのは、暑さとともに、ここのことろエルロイ三昧だったからだろう。
かつてエルロイは「人の感情にへつらう安っぽい善良さなぞ、最後のひとかけらまで破壊してやる!」といっているが、その言葉とその具現のような物語が強烈に効いた。
確かに、人間には、社会には、その本質のところで、綺麗ごとだけではどうにもならないエルロイ的一面があるのかもしれない。
James-Ellroy.jpg 
「ビッグ・ノーウェア」に始まり(「ブラック・ダリア」は敢えて省いた)、「LAコンフィデンシャル」「ホワイト・ジャズ」まで一気読みでおさらいをした。
それもこれも、久しぶりの新刊「背信の都」を堪能するためである。10年以上前になるだろうか、久しぶりのエルロイだったので、順を追って、慣らしながら読んでいった。なぜって、エルロイファンの方はご存知の通り、「ホワイト・ジャズ」に向かってその暴力性も、狂気も、情動も、そして文体も何もかもが、より激しくなっていくからだ。いきなり「ホワイト・ジャズ」など読もうものなら、アナフェラキシー・ショックを起こすにちがいない(笑)

これら三作には共通して、"権威の名のもとに悪事を働く白人警官たち”と、"アブノーマルな性と狂気"が描かれている。それと"女に惚れ込む男”も。
警官たちは互いにいがみ合い敵対し、アブノーマルな性と狂気は、文字通り血を撒き散らす暴力性をもたらす。ただ、そこにある種の”純粋な愛”というものを入れ込むのも、エルロイの特徴といっていいだろう。
エルロイは10歳の時に母親を惨殺されている。彼の母は、娼婦まがいのことをしており、警察はまともに捜査しなかったという。その影響で、作中、死体を必ず損壊させるのだとも指摘されている。
しかし、私はどこかマザコンというか女性崇拝的なものを感じてしまう。強面の見かけとは裏腹に女性に優しい人なのだろうな
エルロイ作品に登場する女で最もいい女は、いうまでもなく「LAコンフィデンシャル」のリン・ブラッケンだろう。概してノータリンの多い女性のなかでも頭がよく、いい女だった。映画のキム・ベイシンガーもよかったけども。
15-kim-basinger-la-confidential.jpg 


で、三冊を一気読みした結果、やっぱり私は「ビッグ・ノーウェア」が一番好きだなぁと思った。
言ってみれば一番ソフト?なやつですわ…
「LAコンフィデンシャル」も悪くないのだ。これら暗黒4部作で最も重要となるダドリー・スミスとエド・エクスリーの関係について書いてもあるし。ただ、「ホワイト・ジャズ」は私には度が強すぎるかな。狂気を読者にも伝染させるのであれば、もっともっと作為的なほうが好みかも。
そういえば、「ホワイト・ジャズ」はジョージ・クルーニー主演で映画化されるだのと聞いたことがあるが、どうなったのだろうか。

ところで、この「ビッグ・ノーウェア」はミステリー作家の法月輪太郎氏が解説を書いているのだが、彼曰く、ここから続く三作品は、ホップ・ステップ・ジャンプに該当するのだという。「ビッグ・ノーウェア」はエルロイにとってただのホップにすぎないのだ。
ただ、このホップのなんと難しく大切なことよ…
全編総じてジャズは大いなる意味をなしているが、個人的には最もサックスの音色が聞こえてくるのが「ビッグ・ノーウェア」だった。サックスは楽器のなかで最も人間の声音に近いといわれる。

ーアルトの音は最初は大きく、次第に小さくなり、沈黙が何度も挿入される。最後は音が次第次第に小さくなっていき、まったき静寂で終わる。そのときの静寂は、彼のサックスから吐き出されるどんな音よりも大きく感じるはずだ。ー

「大いなる無」という意味のタイトルもリリカルでいい。


ただ、「背信の都」は、年代的には「ブラック・ダリア」以前の物語であるので、ここから読んでもよかったのかな…?

エルロイ疲れしてしまったので、「背信の都」は少し休んでからです(笑)


    


      


  


       


  
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category: クライム・警察・探偵・リーガル

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tag: 海外ミステリ  映画化  このミス  エルロイ  暗黒 
2016/07/04 Mon. 18:02 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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