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読書日記、ときどき食日記

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ダイナミックフィギュア / 三島浩司 

太陽系から渡来した惑星外生命体に対して人型ロボット兵器で立ち向かう戦いをメインに描いたSF長編小説なのだが、長編も長編、なんと上下巻二段組フォント小さめ790ページもあるのだからオドロキ!

といっても、私は結構な速読なのでページ数は通常殆ど問題にはならないのだけど、今回は時期が時期だけにどうにも気持ちが落ち込んでしまって、なかなかページが進まなかった。
面白くないというのではないのだが…

物語の設定はSFということを差し引いたとしても、ユニークかつ独創的で、「倫理的」におさまりも良かった。
毒気もないので、この時期、救いようのない小説を読むのは避けたい人でも大丈夫。
但し、ガンダムやらエヴァの世界が嫌いでなければだが(笑)


さて、物語は惑星外知的生命体による1次的侵略を受けたところからはじまる。地球上空には渡来体が建造したSTPFと呼ばれる1周分のリングが極軌道上に静止しており、地球の自転に伴い、日本なら12時間に一度そのリングの下を通過する。
このときSTPFは地球の生物に作用を及ぼし「究極的忌避感」という肉体的精神的苦痛を与えるのだ。だが、ダルタイプと呼ばれる人間これを感じない。
そして、このSTPFの破片が四国の剣山(つるぎさん)に落下したため、この一帯は常時、究極的忌避感を生じさせていた。もはや人間は立ち入ることさえ出来ない化外の地となったが、ここに「キッカイ」と呼ばれる生命体が出現してしまう。
「キッカイ」という生き物は、特有の進化のメカニズムをもっているために通常の手段では殺すことができない。
この「キッカイ」を駆逐すべく日本政府が作り出したのが、ダイナミックフィギュアという二足歩行型攻撃機なのだ。
操縦を任されているのは、栂遊星(とが ゆうせい)だ。
進化を繰り返し、さらに強大になっていくキッカイを倒すことは果たして可能なのか?地球に現われた渡来体の真の目的は何なのか?



やはり随所にガンダムの影響は大きく受けているなぁという感じがした。改めて、富野監督って偉大!
けれど、独特の世界観は評価に値すると思う。何より、「小説は、面白おかしく、発想が斬新で、道徳心に問いかけるものであるべし」という著者のポリシーに好感が持てる。

欲を言えば、小説としては表現が単調で文章にも癖があるし、漂う”同人誌臭”も気になるところで、所々、過剰すぎてダサイ。女性に頭を丸めさせたり、仁義を切ったりさせるといった演出も少々やりすぎ。
アニメ的でオタク的すぎるとも言えるかな?

でも、ちょっとアニメ化したものは見てみたい気もする。

ダイナミックフィギュア〈上〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)ダイナミックフィギュア〈上〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
(2011/02/25)
三島 浩司

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ダイナミックフィギュア〈下〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)ダイナミックフィギュア〈下〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
(2011/02/25)
三島 浩司

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ややネタばれなので隠しておくけれど、著者の三島さんはもしかして?
いや、物語の閉じ方があまりにらしかったもので...。

「ダイナミックフィギュアとはなんだったのでしょう。“誰”のことだったのでしょう、という問いの方が適当かもしれません。そこまで読み抜いていただければ、私は本作品に対して120%の満足度を得られましょう。」

とおっしゃっているのですが、えっとこの答えは・・・ですよね?

着地点がまさか「赦し」だったとは...(驚)
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category: SF ファンタジー

thread: 読んだ本。 - janre: 本・雑誌

tag: SF    ロボット  早川書房 
2011/04/05 Tue. 18:05 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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