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読書日記、ときどき食日記

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バブル:日本迷走の原点 / 永野 健二 

ちょっとご無沙汰!
ここ数日、バタバタでして・・・

プーさんが、アベちゃんに河豚をご馳走になっているとき、、、
わたしは小田原で蕎麦をすすっておりました(゚∀゚)
OI000659.jpg 
ここのお蕎麦も美味しいんだけど、

いいなぁ!
豪華河豚会席!!!

いいなぁ!
大谷山荘!!!

河豚で北方領土が帰してくれるわけはないけど、とにかく阿倍さんの地元の長門の知名度は上がったし、総理自身の存在感も増した感がある。
「大国の掟」にもあったが、特にロシアは、敵国との緩衝地帯を重んじる傾向にあるそうなので、ちょっとやそっとのことでは解決はしないだろう。(日本はロシアからみれば、敵国の属国)
プーチンは法を変えて大統領の任期を伸ばし、阿倍さんは自民党の党則を変えて総裁の任期を伸ばした。二人とも、超長期政権を踏まえての席。そりゃ、4年持つかどうかわからないトランプ大統領より、プーさんとの関係をよくしておいたほうが賢いかも(笑)


ところで、阿部政権の目玉は、いうまでもなく円安、株高のアベノミクス。
本書、「バブル:日本迷走の原点」は、かつてのバブル時代に起きたことを振り返り、その円安株高を良しとするアベノミクスに警鐘を鳴らす本である。

   

かつて、円高危機論が持ち上がった際、昭和天皇は経済の専門家にこう問われたという。
「円高というのは、日本の価値があがること。良いことではないのですか?」
言われてみれば、陛下のいう通り。日本の価値が下がるのに、どうして景気がよくなるのだろう?
著者は、この素朴な陛下の疑問は、「どんなに円高になっても、生き残れる国になるために、日本の経済の仕組みや制度を変えなければならないのではないか」という陛下なりの問題提起ではなかったのか、と言う。

阿倍政権が推進してきたアベノミクスはまさに、円安&株高。一時低迷したものの、謎のトランプ相場でまた円安が進み、株も2万円を伺う勢い。(就任まではの期間限定かもしれないけど)
円安になって日本の景気がよくなるのは喜ばしいことなのだろうが、実際に潤うのは上位だけ。庶民にはその恩恵はなかなか巡ってこない。格差も広がりつつある。

imageabe.jpg 

話は変わるが、旧ソ連の時代を知るロシアの老人たちは、今、ソ連時代を懐かしんでいるという。
それは、ソ連時代が今よりも良かったということではなく、自分たちが若く、一番輝いていた時代がソ連時代だからだなのだそうだ。
かくいうわたしも、最近とみにバブル時代が懐かしい。
正確にいえば、わたしが大学に入学したときは、すでに土地バブルははじけていたのだが、それでも華やかさや派手さの余波のようなものがあった。受験勉強から解放されたこともあり、毎日が目新しいことの連続だった。
良い時代だったと思ってしまうのは、きっとソ連時代を懐かしむロシアの老人と同じ理由なのだろう。
つまりは、トシをとったということよね・・・(笑)
だからこそ、「明日は今日より必ず良くなる」と信じられたあの時代が懐かしい・・・


本書に登場するバブル紳士や、それにまつわる事件は、新聞やテレビニュースで見聞きしたことばかり。そのどれもが印象深いドラマだ。
成り上がりを体現するかのようなバブル紳士たちは、熱病のような時代を生き、短く、そして無残に散っていった。
それを振り返って馬鹿にし笑うものも多いだろうが、実のところ、今だって構造自体はそう変わらない。

当時、日経の証券部の記者だった著者は、当時のバブル紳士にやや厳しい。けれども、わたしは彼らの生き様も、それなりにあっぱれではないかと思ってしまう。
どれほどもて囃されようとも、彼らは絶対にヒエラルキーの頂点には立てないし、少し派手にやりすぎると、途端に上から叩かれる。
彼らは時代の徒花だったといわれるが、ある意味、庶民の不満のはけ口にされた感すらある。
誰かにターゲットを絞ってガス抜きをやるというやり方をわたしは好まないし、ちょっと同情してしまう部分すらあったりするのだ。

「ああ、なるほどそうだったのか!」と思ったのは、小糸製作所の買い占め事件である。
小糸製作所は、トヨタ系の部品メーカーだったが、それが米国のグリーンメイラーのピケンズに買い占められたのだ。ただ、そのピケンズは実は名義人にすぎず、背後には渡辺喜一郎という人物がいた。当時名を馳せた”麻布建物グループ”を率いていたバブル紳士の一人だ。若い方はご存知ないかもしれないが、ニュースでも派手に取り上げられた事件なので、記憶にある方も多いだろう。
彼は、阿倍晋三の父で、当時自民党の重鎮だった安倍晋太郎を介し、トヨタグループに買い占めた小糸製作所株を買い取るよう求める。当時よく見られた買い占め事件の決着の仕方だった。
しかし、トヨタの奥田英二会長はそれにノーを突きつけたのだという。
そして、後にこう語ったそうだ。「阿倍さんのような将来のある政治家は、あんなのに肩入れしちゃいけない」
安倍晋太郎は、その将来を期待されつつも、ついぞ、総理にはなれなかった。
あの事件で、トヨタの会長の機嫌を損ねたことで、阿倍晋太郎は総理の椅子に座れなかったと著者は言っている。
意識してなかっただけで、もしかして、日本は欧米以上に階級社会なのかも…?

総理になれなかった男の息子は、史上最長の総理になりつつあるが、トヨタは日本というか、世界に君臨し続けている。
まだまだトヨタのご機嫌を伺う時代は続くだろう。



銀行も政治家も何かにつかれたかのように、浮かされ、踊らされたバブル時代。
シニカルにみるならば、まさにヒエロニムス・ボスの阿呆船そのものだ。
Hieronymus Bosch 3 

ルーブルにあるこの絵は、小さな船の上で乱痴気騒ぎを繰り広げる人々を風刺したもの。
飲んで騒ぐ愚者たちは、その船の行く先を誰一人として知らないのだ。
踊る阿呆にみる阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ、損、損、というわけである。

しかし、だからといって、不況時代が何か特別に充実しているわけでなし・・・。
誰かが確実に未来を予想できるわけでもなし・・・。

そんなものに負けない地に足のついた強い経済を!という著者の主張もよくわかるのだが、では、具体的にどうすれば良いのだろう?
方法論や打開策がなければ、どこかの民進党と一緒じゃないか。

好況、不況を繰り返すのが経済の必然ならば、踊る阿呆でも仕方ない気もする。
いや、大多数が見るだけの阿呆なのだから、踊れる分だけ立派じゃないか。

こんなことばっかり思ってしまうのは、疲れているからかな・・・?
まぁ、ちょっと嫌なこともあったばかりなので・・・


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category: ノンフィクション・新書

thread: 最近読んだ本 - janre: 本・雑誌

2016/12/21 Wed. 21:35 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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