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読書日記、ときどき食日記

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ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン/ ピーター・トライアス 

あと2年で平成が終わり新しい元号に変わるらしい。
日本も変わるが、米国も劇的に変わりそう。トランプ次期大統領が何か発言するたびに、為替も株価も大きく動く。ほんと迷惑極まりない。
しかも主な発信手段はツィートで、内容のほとんどが「攻撃、挑発、自慢」だというから、始末が悪い。やるなら、自慢だけにしておいて・・・
アメリカが長らく座っていた世界の覇権国家の椅子から滑り落ちようとしているのは火を見るより明らか。これからの世界がどう変わっていくのかは誰にもわからない。

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さて、本書の舞台は「高い城の男」同様、第二次世界大戦で日独の枢軸国側が勝利した世界である。
アメリカ西海岸は日本の軍部によって統治され、「日本合衆国」となった。
主人公の石村紅功(ベン)は、帝国陸軍でゲームを検閲する任についている。
ある時、ベンは上官の六浦賀将軍から特殊な手段で電話を受ける。連絡係の体内に埋め込まれた”肉電話”だった。憲兵や特高に探知できない唯一の手段だ。将軍は、彼の娘のクレアが死んだため、自分に代わって葬式をあげてほしいという。
当の六浦賀将軍は少し前から所在がわからなくなっていた。その翌日、ベンの元に特別高等警察の槻野昭子がやってくる。
六浦賀将軍は、特高が調査中のあるゲームに関与している疑いがあった。そのゲームとは、「アメリカ合衆国」略してUSA。アメリカが戦争に勝った架空の世界を舞台とした反日的なゲームで、今やUSJ全体で人気を博しているという。
時を同じくして、ロスのアーケードではUSJゲームのハイ・ジャックが起こる。あらゆるモニターに、様々なバージョンのこの反逆的ゲームが流されたのだ。
ベンと昭子は手がかりを追って、"電卓バレー"へと向かうのだが・・・



本書の売り文句は、"21世紀の「高い城の男」"
フィリップ・K・ディックの「高い城の男」のオマージュというのだが、何もかもが違う。
SF小説というより、ラノベじゃないかなぁ?

第二次世界大戦で枢軸国が勝ったという設定は、「高い城の男」から、科学技術や義体などは「攻殻機動隊」、日本皇国の特高や憲兵、身内をも密告するという恐怖支配はスターリンの大粛清時代かはたまたオーウェルの「一九八四年」かと、ごった煮感が拭えない。
豪華な素材を手当たり次第取り入れてはみたものの、全く美味しくはならなかったという感じ…
若い読者層は、こういうのが好みなのだろうか?

ストーリー自体についても語る必要は感じないが、昭子のキャラは少しは魅力を持たせるべきだった気がする。
また、天皇を現人神として崇拝し、国家の精神的中枢とする「大日本帝國」そのままの日本が、アメリカの西海岸を「日本合衆国」として統治するというのは、私にはちょっと理解しがたかった。合衆国とは、独立した自治権を持った州が連携し治める国家だと認識していたのだが…。帝国主義とは相容れない。
それに、特高の昭子が、上官の将軍からの電話に「こんにちは、将軍」などといって出るかなぁ?特高フランクすぎ(笑)
かたや、軍人たちは集会で「血固め」の儀式とかやっちゃってるし(苦笑)

等々、瑣末なことはさておき、この物語の中の日本は、現代の我々日本人から見れば驚くほどに残酷で、乱暴で、滑稽で、全くもって支離滅裂だ。
だが、立場が違えば見方も違ってくる。自分がこうだと思っていても、他人からはそう思われないことも多々有る。韓国系の著者からみれば十分にそうなのかも・・・


  
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category: SF ファンタジー

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2017/01/12 Thu. 19:42 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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